ラインを考える

トップタックル探求≫ラインを考える

一昔前までは、エギングは夜間に行い、ナイロンラインが主流で、エギはアクションさせるように作られてなく、中層~ボトムのズルビキで狙っていました。よって釣果はエギのカラー選びで決まるといっても過言ではありませんでした。

ところがPEラインの登場でエギングが飛躍的に進歩し、シャクりアクションが生まれ、ルアーフィッシングらしくなり、そこから人気が出始めました。日中に狙えるようになったのも理由の一つでしょう。釣果はエギのカラーだけでなく、アクションの要素が加わって、今やPEライン無しでのエギングは成り立たないほど変化しています。

ここでは現代エギングの立役者であるPEラインについて考えます。


PEラインの特徴

PEラインは、ナイロンと比較すると2.5倍もの高い直線強力があり、伸びが殆どないため高感度で、ロッドのアクションをダイレクトにエギに伝えることができます。光にも強く、紫外線による劣化は殆どありません。

PEラインは細いラインが編みこまれて1本になっています。ラインの編みこみ本数は一般的に4本組と8本組がありますが、8本組は密に編みこんでいるので強度がUPし、ガイドの滑りが良くなって飛距離もUPします。

PEラインは、反面、注意しなければいけないところもあります。編みこんである1本でも切れると極端に強度が落ちてしまうので、少しの傷でもラインブレイクしてしまいます。時々ラインのチェックを行いましょう。

また耐熱温度が145℃程度で熱にも弱く、ナイロンとラインと比べると低い摩擦熱で切れてしまいます。例えば、新しく買ったPEラインをスプールに巻くときには、ラインにテンションを張って巻きますが、水で湿らせたタオルなどでラインを挟んでゆっくり巻いて下さい。

PEラインは細く長くなるほど製作が難しくなるので高価になりますが、ラインを細くし抵抗を減らせば、エギの飛距離をのばすことができます。発売されている中には、表面にシリコンコーティングをすることで、強度UPや摩擦抵抗を減らして飛距離UPをしているものもあります。

PEラインの比重も選ぶ参考としてください。もともとPEラインは0.97と低比重なのでラインが浮き、シャクったときにエギを真上に跳ね上げる事が出来ます。対して他の素材を編みこむことによって比重を上げているものもあります。水中になじんで漂う(サスペンドタイプ)では、風の影響を受けずにエギを早くフォールさせることができます。

PEラインの先にはリーダーとスナップを結びますが、リーダーよりもPEラインの強度を高くしておくことで、万が一の根掛かりのときに、リーダーとスナップの結束部で切れるようにしておきます。こうすることで、ラインシステムを組みなおさなくて済むし、海の中にリーダーを残すこともなくなります。エギを根掛かりしてラインシステムを組みなおしている間に、時合いが終わってしまった・・・なんてことも無くなりますよ。

PEライン節約術

釣行のあとは、ラインを水洗いして乾かした後に、ラインコーティング材を吹き付けておくと長く使うことができます。


また、使い込んで色落ちしたりケバダチが目立ってきたら、ラインを逆に巻き変えて、まだ使っていない新品の部分を有効に使いましょう。

PEラインがすぐ切れてしまう原因として、ガイドが割れている、ロッドのバット部にキズがある、リールスプールのキズなどが上げられます。不意にラインが切れる事があったら調べてみましょう。