もっと冷やしたい 氷VS保冷材

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鮮度を保持し、出来るだけ良い状態で持ち帰りたいもの。

ここでは、クーラーボックスの中に入れる「氷」について考えたいと思います。



量と配置

冷気は下にたまるので、冷やす魚の上に、氷を配置するのがベターです。氷の量は、底一杯に敷き詰める事ができる量が適量です。

長持ちさせるコツ

「事前に冷やしておく」
出発数時間前に、クーラーボックスの中に氷を入れて冷やしておきます。そして出発時に新しい氷と入れ替えて持っていきます。簡単な事ですが、その効果は高いです。事前に冷やす氷と、持っていく氷を、それぞれ用意しましょう。

「大きなかたまりの氷をつかう」
小さな氷だと、空気や水などの氷表面に振れる面積が多くなるため、融けやすくなってしまいます。

「融けた水を抜く」
融けた水の中では氷が融けやすくなるので、抜いてしまったほうが氷が長持ちします。

「断熱シート利用」
クーラーボックス内壁にアルミ断熱シートを敷き詰めたり、ソフトクーラーを併用するのも手です。

融けにくい氷

融けにくい氷を簡単に作ることができます。

一度水を沸騰させたあと、30度ぐらいまで冷まして、その後に冷凍庫へ入れて凍らせてください。これでOKです。なぜなら、沸騰して水の中の空気が抜けたことにより、密度が高くて硬い氷ができるからです。

コンビニ等で売っている、透明度が高く融けにくいとうたっている氷は、このように作られています。

氷と保冷材について

クーラーボックスを冷やすのに、冷蔵庫で凍らせた氷や、繰り返し使える保冷剤などを使っていると思います。

保冷剤の中には、マイナス温度まで冷やせる保冷剤も発売しています。
その性能といったら、クーラーに一緒に入れた飲み物も凍らせてしまうほど。冷凍食品やアイスの持ち運びに適していると言えるのもうなづけます。

しかし弱点もあります。それは、溶けやすいという事。また、凍らせるには冷凍庫で約24時間がかかります。

このような氷点下をうたう保冷剤は、成分の殆どが水で、高吸水性ポリマー等の混ぜ物をして比熱をさげたものです。よって、氷よりも低い温度で凍り、低い温度で融けだします。言い換えれば、氷よりも低い温度を保つことが出来るが、すぐ融けてしまう、ともなります。したがって、メーカーでは、融けだすのを遅らせるためにも、氷との併用を推奨しています。

マイナス温度では、雑菌の繁殖を防いだり、サバやソウダガツオなどの青物にあるヒスタミンの生成を抑えることができて良いのですが、その他の魚では、細胞や血液が凍ってしまうことで細胞を破壊してしまうので、冷やし過ぎもよくありません。保冷剤と魚が接触する事の無いよう気を付けましょう。

ただ、釣った魚を急速に冷やすことができるので、鮮度良く持ち帰るには大切な事。その特性を理解して、上手に使ってください。

短時間の釣行なら、ペットボトルの中に水を入れて、凍らせて持っていくのがベター。喉が渇けば、飲み水にもなります。

ボウズなら、帰りに融けた水を捨てれば軽くなるし、ついでにタックルを洗ってしまえば一石二鳥です。