普段使用しているタックルは、定期的にメンテしてあげれば、長く使い続けることができます。
特に過酷な条件で使用するリールは、オイルやグリスが劣化するため、メーカーでは年に1回程度のオーバーホールを勧めています。
リールの中でもラインローラー部は、海水に触れて汚れやすいので、何度かの使用に一回はメンテナンスが必要です。スムーズに回転しないと、糸ヨレの原因となります。自分でも簡単にできるので、挑戦してみましょう。
ラインローラー部のメンテナンス
無負荷のときにはリールから音がしないのに、ルアーを巻いてくるときに音鳴りするのは、ラインローラー部のオイル切れか、ベアリングが悪さしていることが多いです。
こんな時は、クレ CRC5-56のようなをスプレーを吹きつけたくなりますが、これは厳禁。回転が格段によくはなりますが、元々添付されていたグリスを洗い流してしまいます。
ラインローラー部へは「リールガードグリス」を使用してください。ラインローラー回転部の隙間から、スプレーの先にノズルを付けてひと吹きするだけで、回転性能が格段に良くなります。
これだけでも構いませんが、時間がある時は、ラインローラー部のネジを外し、ベアリングを取り出して洗浄・グリスアップをしてあげましょう。
①最近、ラインにヨレが入るのでラインローラーをメンテナンスします。
②ドライバーでラインローラー部のネジを外します。
③赤いのはネジの緩み止めでしょうか?だいぶ汚れてました。布で古いグリスを拭きとります。
④右から、止めていたネジ、ゴム製のローラーパッキン、ベアリング、ベアリングカラー、ラインローラーです。汚れをきれいに拭き取ってください。順番や向きが解らなくならないように注意しましょう。デジカメで写真を撮っておくと安心です。
最後にベアリングに「リールガイドグリス」を吹きつけ、元通りに復元してください。
グリスアップしても異音がしたり回転がスムーズにならないときは、ベアリングの摩耗や、錆が発生しているかも知れません。その場合は、釣具屋に取り寄せしてもらい交換しましょう。
ベアリングの潤滑ですが、オイルの場合、グリスの場合があり、粘度の違いで使い分けます。オイルは粘度が低く、高速回転するベアリングに適します。シーバスや青物狙いで、ジグやミノーを巻き続けるような使い方が該当します。オイルは、粘度が低い分、注油頻度は多くなってきます。
対し、エギング用リールは、シャクリを繰り返す釣り。リールを巻き続けるような使い方はしないので、グリスのほうが適しています。
ラインローラーのベアリングが、シールドタイプまたはオープンタイプでも、潤滑は違います。リールの説明書にメンテナンス法が書かれているので確認してみてください。
リールには、この他にもグリスやオイルが使われている箇所があり、場所によって使用される油の種類が異なります。ドラグは専用のグリスがあり、間違えるとドラグ性能が大きく変わる可能性もあります。
ラインローラー以外は頻繁にメンテナンスする必要が無いので、年に1回の本体オーバーホールと一緒にメーカーに任せたほうが無難です。基本メニューの分解・洗浄・グリスアップなら4,000円程度になります。
大切なタックルです。現地でのトラブル防止や、長く愛用するためにも、メンテナンスはしっかり行いましょう。