数十メートル先にあるエギ。それを意のままに操り、近づいたアオリイカが抱きついたのを察知して、アワセを入れてヒット!!
ライン変化と手に伝わる感覚で、見えていないエギの異変に気づく。高感度PEラインならではの、なせる技です。
エギングの難しさの一つに、アタリをとる事があげられます。これは釣果に直接関わってくる大事な部分です。狙い通りヒットに持ち込むことができれば、楽しさも倍増しますよ。
2通りのアタリ
あなたのエギにアオリイカが近づき、抱きついたとします。その抱きついたのに気付かなくても、次のシャクリがアワセとなりフッキングします。シャクリは、エギにアクションを入れるのと同時に、アワセも兼ねているのです。
しかし、このようなアタリに気づかない向こうアワセのフッキングだけでは、まだエギングの楽しさを語れません。
エギがテンションフォール中やボトムステイしている時に、アオリイカはエギに触ったり離したりしています。そこでアタリに気づく事ができるかどうかで釣果に差がでてきます。
アタリをとるには②通りあります。
「①ラインで見るアタリ」
海面に浮かぶラインが急に走り出したり、フォールすべきエギが急に止まったりなど、ラインに不自然な動きがでたら、アオリイカがエギを抱いた合図です。またアオリイカがエギを弾いた時も、一瞬引っ張られるような動きがラインにでます。
例えば、ラインにテンションが掛かっていないフリーフォールなどでは、手元にアタリは伝わってこないので、ラインの動きでアタリを取ります。その他、風でラインがあおられてテンションが掛けられない時も、ラインの動きでアタリを取ったりします。
常にラインを見るので、PEラインにマーカーが入っているタイプのほうが、アタリがわかりやすくなります。
「②手で取るアタリ」
ロッドをカーブフォールさせたり、フォール中にラインテンションをかけてテンションフォールさせるなど、ラインがピンと張った状態の時にアオリイカがアタックしてくると、その振動がアタリとなって手元に伝わります。
このように、ロッドを持つ手にコツッと振動が伝わるものや、エギがスーッと持っていかれたり、急にエギが重くなるなど、エギの重さでわかるアタリの出方もあります。ラインテンションをかけたボトムステイでも、はっきりアタリを感じることができます。夜間のエギングではラインが見えないので、手でアタリをとります。
アワセはしっかり
アタリがあったら、ロッドをシャクってアワセを入れます。基本的には、すぐにアワセを入れるようにしますが、アオリイカの活性や抱き方でアワセのタイミングが変わってきます。
エギを持っていかれたり、重くなるようなアタリは、アオリイカがエギをしっかり抱いている可能性が高いのですぐにアワセをいれます。
コツンときたアタリは、アオリイカが触腕でチョッカイを出した状態。反射的にアワセを入れ、それで乗らなかったら、抱きつくまで待つために一呼吸おいてから再びシャクってアワセを入れます。
大型のアオリイカはエギを掴む力が強力で、ヒットした後、エギのボディを掴んで離さずに、カンナには掛からずに足元まで寄ってくる事もあります。大型は、掴んだエギを引き剥がしてカンナにフッキングさせるぐらいのアワセが必要です。
秋の小型は身切れの可能性があるので、思い切ったアワセは不要です。アタリがあったら軽くシャクってアワセを入れるか、ロッドを立ててリールを巻けば自然にフッキングします。
バレても諦めるな
アタリに気づいてアワセを入れても、バレてしまうこともあります。なかには、エギをグイグイ持っていかれた後にニュルッとバレてしまう事も・・・。特に、握力の強い大型のアオリイカで、アワセが決まらずフッキングできてなかったときにあるケースです。
しかし、バレてしまっても、諦めずにその場で誘い続ければ、再び乗ってくるケースもあります。いわゆる追い食いです。一度エギにアタックしているので、大きくアクションを入れるよりも、その場でじっくり誘うほうが乗ってきます。
それでも追い食いしてこなかったら、エギを見てみましょう。触ってヌルッとしていたら、間違いなくイカが抱いていたと判断することができます。触腕で触ったようなアタリでも、エギにヌメリがつきます。しかし、カンナに海草が掛かっていたなら、アタリではなく根掛かりだったことになります。
ところで、カンナに海草が付いていると、アオリイカは間違いなく釣れません。そのまま続けても時間と体力のムダになります。カンナに海草が付くと引き重さが変わるので、すぐにエギを回収して取り除きましょう。